軍用手票は

軍隊は食料などの物資を現地調達する。

それは一方的な物資徴発、ともすれば略奪であった。

しかし、そのようなやり方は外聞が悪く、徴発相手の反感を招く。

そのため近代以降の戦争では各国軍隊が軍票によって物資を購入するという形をとるようになった。

つまり軍票は徴発した物資にたいする領収書であった。

このように軍隊が所属する国家の通貨制度とは分離して軍票を使用する制度を用いるのは、自国の通貨を使用すると通貨供給量が激増し、結果的にはインフレーションで経済破綻する恐れがあるほか、敵国に自国通貨が渡ると工作資金になる危険性があるなど、戦略面からの要請があるためである。

また領収書であるため、手持の貴金属による支払いに比べ、実際の経済力以上の物資の徴発が可能でもある。

そのため軍が勝手に印刷して流通させることも出来る。

以上のように、軍票は通貨のような体裁と流通形態をしていて、商品券のような物と誤解される場合があるが、法律上の扱いは法定通貨でも有価証券でもなく領収書であり、最終的には相手国政府当局に提出して現金化する事が必要である。
update:2010年07月19日